私の模型の師匠であるモデラーのナガセと、造形作家を生業にしている私TAGのタッグチーム「POTATO-BOMB」の作品を、静岡会場にて展示いたします。
機体の塗装は、チームリーダーのナガセが担当し、月光蝶と背景の月の絵、ベース組み立てはTAGが担当しました。
各々の得意分野を活かした今作。
自分では出来ないことを、お互いに協力しあって作り上げていきました。
機体色は、ナガセがカラーサンプルを何色も作り、2人で見合わせながら検討してこのカラーリングとなっています。
ターンエーとターンXのうっすらパールがかった塗装は、月の光で機体が照らされているイメージを元に、当日の展示スペースのライティングも踏まえてパールが映えるのではないかと話し合った結果決まりました。
機体の陰影がとても美しく、大変満足のいく作品となっています。
私が担当した月光蝶・背景・ベースのうち、やはり力を入れたのは月光蝶です。
今作のタイトルにもなっている月光蝶は、プラバンを加工し制作しました。
機体からブワッと月光蝶が広がるイメージにしたかったので、プラバンを収縮させた後にエンボスヒーターでもう一度熱を当てて羽を曲げています。
ランダム性を大切にしつつ、広がり方は左右に大きな差異がないように見比べながら調節しました。
プラバンにはスジを掘りをし、キラキラと煌めくよう加工して、月の光に照らされた月光蝶の煌めきを表現しています。
小さいお子さんも、年齢を重ねてからでも楽しめるプラモデルというホビーは、気楽に作ることもできるし本気で向き合って作ることもできる、そんな世界だと私は思っています。
そして、プラモデルは素組みまでというライトに楽しみたい方もたくさんいらっしゃるでしょうし、私自身も高度なミキシングは難しく感じます。
なので、そうした技術面だけでなく、他の素材も用いて世界を表現することができるという楽しみを、今作を通じて知っていただける機会となればいいなという想いを込めて月光蝶の羽を作りました。
是非とも、私たちPOTATO-BOMBが表現する「月光蝶」を楽しんでくださいね！